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ここでは紙、特に和紙に関する知識をQ&A形式でご紹介します。 紙の歴史や製造工程など、普段はふれることのないことにも興味を持って頂くことが出来ましたら幸いです。私たちにとって、とても身近な存在である紙を見直すきっかけになるかも知れません
 

「紙」とはなんですか?
一般に、植物の繊維を水で溶かした後、水をこ(漉)して薄く平らに延ばし、繊維同士を絡み合わせたもで、筆記や印刷、また物を包むのに用いられるものをいいます。

「和紙」とはなんですか?
日本古来の手法によってつくられた紙を、外国の手法による「洋紙」の反対語として、明治以降「和紙」と呼ぶようになりました。

「紙」はいつごろ発明されたの?
紀元前2世紀の中国・黄河流域で発明されたと言われています。そして現在に至る紙の基礎をつくったのは2世紀頃の中国の蔡倫であるとされています。

「紙」はどのようにして世界に広まって行ったの?
まず中五クカラアジアに広まりました。2世紀末にはベトナムへと伝わり、5〜6世紀ごろには紙作り(製紙)が始まりました。7世紀ごろには中国・唐からチベットへのお嫁入りのとき、製紙職人を一緒に連れて行ったようです。また、インドでは7世紀頃から製紙が始まり、ネパール、パキスタン、インドネシアなどに伝わったとみられます。そして、朝鮮にも早くから紙が伝わり、4世紀には製紙が始まっていたとされます。

日本で「紙」がつくられるようになったのはいつごろなの?
4〜5世紀頃、朝鮮半島を通じて中国大陸より伝わったと言われています。製紙に関する最古の記録は「日本書記」の610年の記録に残っています。朝鮮半島からの渡来技術者によって伝えられた製紙はその後、7〜8世紀ごろから本格的にわが国特有の手法として発達し、水力を利用してうす(臼)で麻のぼろ布や植物のこうぞ(楮)などをすりつぶして原料を生産し、紙を漉くようになります。646年、大化の改新で戸籍をつくることが定められ、紙の需要が急速に拡大して行きます。

「紙」の原料にはどのようなものがあるの?
針葉樹や広葉樹等の天然木材からつくられる“木材パルプ”、木材以外の植物である楮(こうぞ)やマニラ麻からつくられる“非木材パルプ”、人工的につくり出された化学合成繊維の“レーヨン”“ビニロン”等があります。また、それらに紙の強度を増したり水を弾くようにするための加工や紙に色をつけるための染色を施した紙もあります。

“レーヨン”や“ビニロン”は何からできているの?
実は“レーヨン”も木材が原料で“木材パルプ”と同じ物質なのです。但しその性質は大きく異なります。また、“ビニロン”は日本で開発され、化学合成繊維の中でも最も重要なもののひとつでもあります。石油から生まれた“ポリビニルアルコール”を加工したもので、耐久性(強度)、吸湿性、保温性に優れ、紙の原料以外にも衣料用や魚をとる網、ロープなどにも使われています。

「紙」はどのようにできるの?
素材となる“木材パルプ”や“非木材パルプ”を「パルパー」という機械を通して水に溶かし、次に「リファイナー」で植物の繊維を毛羽立たせて繊維同士を絡みやすくさせ、「チェスト(攪拌・配合)」で薬品や“レーヨン”“ビニロン”等の化学合成繊維と混ぜ合わせ、原料をつくります。次にこれらを大量の水にほぐして薄め、繊維が動きやすいようにして「抄紙機」と呼ばれる紙を抄く機械にかけ、繊維同士を均一に絡ませて抄いて乾燥させて紙にして行きます。できた紙を「スリッター」や「断裁機」等の機械で寸法を整え、包装、梱包して仕上げます。 ※トップページの“製品の特徴”から“和紙の製造工程へ”をクリックするとこの流れのチャートが出てきます。

「紙」をつくるのに、水ってどういう役目をするの?
紙は水は繊維をほぐし、薄めて動きやすいようにしないと繊維が均一に絡みません。水の代わりにアルコールやガソリン等を使っても絶対紙にはならないのです。また、一般に紙1トンをつくるのに約100トンの水を必要とするとされていますが、実際には紙の種類によって異なります。例えば同じ1トンの紙でも新聞用紙は約50トンの水で済みますが、和紙は約250トンの水を必要とします。このため、水質の善し悪しが紙の品質に大きな影響を与えます。

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